どこでも安心して電気を使いたい!
自分の家や出先のホテル、旅館であればコンセントに充電器を挿せば問題ありません。
しかしアウトドアの場面やキャンピングカーの中、もしくは有事の際に使える電気の量は限られています。
そんな時に考えたいのがポータブル電源(ポタ電)です。
鉛蓄電池3つ搭載したキャンピングカーにソーラーパネルも付けた私ですが、思うところあってポータブル電源も購入したのでレビューしてみます。
ポータブル電源とは?
内臓バッテリーに電気を蓄え、外部の電気機器に給電できる持ち運び可能な充電器。
簡単に言うと「大きいモバイルバッテリー」です。
多種多様な製品が複数社から出されているため、一概にどんな電子機器をどれだけ稼働,充電できるとは言えませんが、EcoFlow(エコフロー)が出しているカタログがとても参考になります。
出典:EcoFlow製品カタログ
上の写真で載っているポータブル電源が、実際に電気製品をどのくらい使えるか示したのが下の表になります。
私が購入したDELTA 2 Maxだと、スマートフォン(15Wh)を90〜98回もフル充電することが可能。
冷蔵庫も4〜6時間稼働可能ということになります。
表の右から左にかけて製品の容量(蓄えられる電気量)が多くなり、容量が多いポータブル電源は電気製品を長く使えるんですね。
大容量の製品ほど重くなり携帯性が悪くなるので、各人の用途に合った製品選びが大切です。
外観
EcoFlow DELTA 2 Maxのレビューに移りましょう。
梱包時外観
電源ボタン、液晶画面側
USB-A出力ポート×2、USB-C出力ポート×2、USB-A急速充電出力ポート×2
専用充電ケーブル取付側
DC5521出力ポート×2、シガーソケット出力ポート×1、AC出力ポート×6
側面①
エクストラバッテリー(別売りの追加バッテリー)接続ポート×2
側面②
付属品
専用AC充電ケーブル、専用シガーソケット充電ケーブル、DC5521-DC5525ケーブル、マニュアル及び保証書(日本語対応)
無駄な機能は一切なさそうな外観です。
製品天面と底面には何もないので、本体への充電が完了したら使いたい電子機器を繋げて出力ボタンを押すだけ。
あとは容量が0%になるまで使えます。
寸法は 長さ497*幅242*高さ305mm
家庭内だったらまず邪魔になることはないでしょう。車の後ろに積む分にも問題ない大きさです。
性能
製品名 | DELTA 2 Max |
---|---|
寸法 | 長さ497*幅242*高さ305mm |
重量 | 約23kg |
バッテリー容量 | 2048Wh |
AC出力 | 合計2000W(最大2400W)、100V〜50Hz/60Hz切替 |
ポート | 15口 |
電池素材 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
充電時間 | 約100分 |
使用サイクル | 3000回以上 |
推奨使用温度範囲 | 20〜30℃ |
使用温度範囲 | -10〜45℃ |
外観の部分で書きましたが、多様なポートが合計15口もあるのでまず対応端子がなくて困ることはありません。
リン酸鉄リチウムイオン電池は多くのメーカーで使われている安全性の高い電池になります。
EcoFlowの強み
一般的に言われるEcoFlowの得意とするところは
①本体充電速度が早い。
2048Whのポータブル電源を満充電にするのに約100分。
他のメーカーが90〜120分かかることを考えると、充電速度はかなり早い部類と言っていいでしょう。
朝充電忘れに気付いても、準備時間で充電が間に合うってすごいですね。
②コンパクトで軽量
同規格の他社製品と比べてみましょう。
Jackeryの2000 Plus(2042Wh)という製品だと長さ493*幅359*高さ373mmで27.9kg。
製品単体の携帯性で見ると、DELTA 2 Maxに軍配が上がります。
たかが4kgの差と思こと勿れ。正直23kgでも重いです。
EcoFlowを選んだ理由
ポータブル電源を販売しているメーカーは多々あります。
Jackery(ジャクリ)、Anker(アンカー)、ALLPOWERS(オールパワーズ)、Enernova(エナノヴァ)、BLUETTI(ブルーティ)などなど。
どれがいいか本当に迷いますね。
まず私がEcoFlowに興味を持ったきっかけは、東京キャンピングカーショーでEcoFlow製品が売られており、販売員の方と直接話ができたからです。
大手キャンピングカービルダーのVANTECH(バンテック)は、EcoFlowのモジュール型電源システム「EcoFlow パワーシステム」を採用した『ILiS(イリス)』と呼ばれるサブバッテリーシステムを車両に搭載しており、EcoFlowとはビジネスパートナーなんですね。
私は思いました。日本の大手キャンピングカービルダーが信頼している企業の製品なら間違いないだろう、と。
もちろん他社との比較もしましたが、私がポータブル電源に求める要素を満たした候補の中で大きく優劣がなかったため、最後は縁があり信頼できそうなEcoFlowとなりました。
DELTA 2 Maxを選んだ理由
私がポータブル電源に求める一番の役割は、「キャンピングカーの中でサブ電源として機能すること」です。
特に夏場のキャンピングカーではクーラーにかかる電力が膨大で、3〜4時間も稼働させれば限界。
走行やアイドリングをしない場合、スマホの充電や扇風機の稼働すらままならない状態になります。
そんな時に安心して使える電源があれば・・・ということで私が求めた要素がこちら
①可能な限り大容量で、クーラーなどを直接稼働できること。
②キャンピングカーの中に持ち運びができる重量であること。
③長期間安定して使用でき、拡張性があること
④災害時にも利用できること。
製品一覧と睨めっこした結果、①,②を満たしたのがDELTA 2 Maxでした。
DELTA 2以下ではおそらく容量不足で物足りない。DELTA Pro UG以上の製品では重すぎてキャンピングカーの中に持ち込めないと判断。
③については保証期間5年、国内サポートあり、リン酸鉄リチウムイオン電池を使っていて使用サイクル3000回以上(想定寿命10年)となっており、合わせて世界基準の安全規格(CE,UL,FCマーク、ROHS)を取得しているので安心して使えます。
専用スマホアプリや追加バッテリーなどで拡張性も○
④に関しては明かりや情報源の確保が最優先ですが、容量的には全く問題ないでしょう。
DELTA 2 Maxは防災製品等推奨品として、一般社団法人防災安全協会から認証を受けています。
金額
どれだけ高性能な製品でも金額が高いと購入を躊躇してしまいますよね。
ズバリ、メーカー希望小売価格は231,000円!
・・・おそらくこの金額であれば私は購入を先送りしていたでしょう。
東京キャンピングカーショーではセールでなんと13万円台で販売されていました。
調べたところ、ネット販売でも同じような価格帯で期間限定販売している!
と言うわけで最終的に楽天市場のセール時に約134,000円で購入しました(クーポンを利用し、ポイント利用はなし)。
現在のアウトドア需要や災害対策のためとても売れているようで、定期的にセールが行われていますが商品発送が注文から即時とはいかないようです。
注文しても2週間以上は待つことになるので急ぎの人は注意しましょう。
良い製品を約10万円も安く買えて、値段的にも大満足です。
使用した感想
操作性
まず全体の操作性としては素人にも分かりやすく、すぐに使うことができました。
電源ボタンを押す→ポートに充電器を繋ぐ→出力ボタンを押す 以上で給電が可能、とてもシンプル。
液晶画面でポータブル電源の残量や使用可能時間が一目で分かるのもgood。
ただ一番最初に本体を充電しようとした際、実家の一部のブレーカーが落ちました。何も考えずにクーラーや他の電気製品を使っている部屋で充電しようとしたことが原因です。
大型のポータブル電源を家で充電する際は、使用可能な電力を超えないよう注意しましょう。
携帯性
DELTA 2 Maxの重量は約23kgで、他社の同規格と比べて軽い方です。でも重たいものは重たい。
特にキャンピングカーの中にポータブル電源を手で持って運ぶ際は注意が必要で、女性や高齢の方だとさらに大変だと思います。
容量を優先してDELTA Pro UG以上の製品にしなくて本当によかった。
40kg以上の物を定期的にキャンピングカーから出し入れするのは身体にかなりの負担がかかるでしょう。
容量
携帯性と相反する部分ですが、2048Whあれば小型の電気製品(スマホ、パソコン、ドライヤー、ケトル等)を充電,稼働させる分には1週間以上余裕でもちます。
私の場合はキャンピングカーのサブバッテリーを大型家電(冷蔵庫、クーラー、電子レンジ等)を使うために電力確保したいのと、1週間キャンピングカー生活をすることがあるので、希望を十分満たす容量で満足しています。
クーラーに直接繋いで何時間稼働できるかも大事だったんですが、調べる前に真夏が終わってしまったので来年検証したいですね。
駆動音
購入前はあまり気にしていませんでしたが、EcoFlow DELTA 2 Maxは本体充電時も給電時も静かで駆動音がほとんどしません。
本体充電時間はそもそも短いのですが、発電機みたいにうるさかったら他の作業に支障が出ますよね。
キャンピングカーの中で1人作業することが多いので、静音設計は痒いところに手が届く部分でした。
まとめ
以上のレビューから、総合的にEcoFlow DELTA 2 Maxは中容量のポータブル電源として非常に高性能な製品だと思います。
一人で運ぶのが難しそうな人は重量,容量ともに半分のDELTA 2も検討してみてください。
同規格で最新製品のDELTA 3 Plusも発売されています。
ポータブル電源はメーカーも製品種類も多くどれが最適なのか決めるのが難しいですが、各メーカーしのぎを削っているので大手であれば極端に苦手としている性能はないように感じます。
EcoFlowの製品はおすすめできますが、購入する際は自分がポータブル電源に何を求めているのか、どんな場面で使用するのかよく考えることが大事です。
ポータブル電源選びの参考になれば幸いです。